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調査レポート

UNIQUEプロジェクトで実施した調査のサマリーをご紹介します。

教室の電子装置等に関する調査

目的

これまで、学校では視聴覚教室などでプロジェクタ等が使われていました。しかし近年、ミレニアム・プロジェクトにおいて普通教室でのプロジェクタ活用に触れられるなど、授業でのプロジェクタ活用が注目されています。本調査では、プロジェクタ、スクリーン、提示用PCの形態など、電子提示装置等の利用の現状と理想の環境に関するアンケート調査を行いました。

対象

全国の公立小中学校から、50校に1校の割合で調査校を抽出しました。調査対象校には以下の2種類のアンケートを送付し、回答を依頼しました。
1.電子提示装置等の配備状況に関するアンケート(各校1枚回答するもの)
2.個人向け調査票(できるだけ多くの教員に回答して頂くよう依頼)

回答結果
アンケート発送数
 小学校371校
 中学校189校

 

アンケート回答数
 小学校106校
 中学校52校

計1331名

分析結果

アンケート項目の中で、「プロジェクタを活用した授業数」に着目して分析した結果は以下の通りです。

1週間あたりに少しでもプロジェクタを活用した授業を行った時間数


プロジェクタを活用した授業は現状では「なし」が最も多く、続いて「月に1~3回(週0.25~1時間に相当)」が多いという結果でした。 また、週1回以上プロジェクタを活用した授業を行っている教員のうち、公的に教室に設置されたプロジェクタを使用しているのは10.48%にとどまっています。

「プロジェクタを活用する上での問題点」についての設問に対しては「台数が足りない」といった意見があり、また、「学校あたりの理想のプロジェクタ台数」に対する回答結果が「週1回以上」が他の群に比べて有意に高いという結果となりました。このことから、プロジェクタの絶対的な台数が不足していて、整備を強く望んでいる学校現場の様子が伺えます。

本調査を通して、授業にプロジェクタを活用したいと考える教員は多いものの、「絶対数が足りず、必要なときに利用できない」、「授業の必要な場面だけに利用しようとしても、設置等に時間がかかり、使わないときに邪魔になる」といった問題があることが分かりました。

前者については必要な環境を整備することで、後者については適切な設置方法を検討・実施することで解決できると考えています。

アウトプット

分析結果に関する報告は以下の通り随時行っています。詳細につきましては論文、学会・イベントのページもご参照ください。
-日本教育工学会研究会(2008年3月1日)
-日本教育工学会研究会(2007年12月22日)

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教室のICT環境と学習指導での活用に関する調査

目的

教室におけるICT環境についての現状と課題点を把握し,教育現場のニーズがどこにあるのかを明らかにするため、また、教室へのICT環境の現実的な導入や、教員と児童に真に役立つ活用を可能にするための研究・開発をするため「教室のICT環境と学習指導での活用に関する調査」を行いました。

対象

全国の公立小学校から、100校に1校の割合で調査校を抽出しました。調査対象校には以下の2種類のアンケートを送付し、回答を依頼しました。

1.学校フェイスシート
(学校の基礎情報および学校に配備されている情報機器について各校1枚回答するもの)
2.個人向け調査票
(教室のICT環境と学習指導での活用に関して、できるだけ多くの教員に回答して頂くよう依頼)

回答結果

アンケート発送数 小学校221校
アンケート回答数 小学校50校(教員611名)

分析結果

アンケート項目の中で、プロジェクタの配備状況と投影場所について分析した結果は以下の通りです。

プロジェクタの配備状況と投影場所について

 

本調査全体では43校に140台のプロジェクタが何らかの形で配備されていましたが、うち、教育委員会整備分は36校に103台と、JAPET調査(2007)結果の「小中学校で平均0.5台が整備されている」という現状を下回る結果となりました。

 

教室へのプロジェクタ配備状況を見てみると、使用なしと共有利用で80%を占めており、教室で使われているプロジェクタの映像投影先は約40%が黒板の領域内、残りは黒板の領域外に投影していることが分かりました。

教室で使われているプロジェクタの映像投影先

 

また、具体的な指導場面(4年生折れ線グラフの描き方、6年生異分母でも等しい分数)を想定した場合に提示する教材・コンテンツの利用頻度と難易度の関係についても調査を行っています。

本調査を通して、例えば実物投影機は黒板への板書や自作模造紙を提示することと同等に、低い難易度で活用できると考えている教員が多いということがわかりました。一方で現実問題として整備台数が物理的に不足しているため、 実際には利用できないでいる、という現実があるのではないか、と考えています。

 

アウトプット

分析結果に関する報告は以下の通り随時行っています。詳細につきましては論文、学会・イベントのページもご参照ください。
-日本教育工学会研究会(2008年9月6日)

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IT活用時の学習環境に関する調査

概要 

アウトプット

調査結果を踏まえ、2008年4月22日、書籍「わかる・できる授業のための教室のICT環境(ISBN:978-4-385-36361-5)」を発刊しました。

 

教員の多忙感に関する調査

目的

近年、教育の情報化が推進されています。では、校務の情報化により、多忙であるとよく評される教員の多忙感・負担感は改善されたのでしょうか?
本調査では、校務の情報化の指標と、教員に公的に配布されているコンピュータの割合を基に校務の多忙感・負担感に関するアンケート調査を行いました。

対象

現時点では、教員に公的に配布されているコンピュータの割合に関する一覧データは見当たりませんでした。そこで、普通教室へのLAN整備率を参考に以下のように調査対象校を抽出しました。

  1. 平成17年度における普通教室へのLAN整備率の高い順から3つと低い順から3つの都道府県を選定する。
  2. 全国学校総覧(2006年度版)での掲載順に、小学校300人以上、中学校200人以上の児童・生徒が在籍している小・中学校を各都道府県から各6校ずつ選出する.ただし、同一市内からの選出は原則として小・中学校で各1校のみとする。
  3. 上記の他、現時点で教員用PC配備率が100%の市町村から3県を対象として選定する。

以上の調査対象校にアンケートを送付し、所属教員全員に回答を依頼しました。

回答結果

アンケートの依頼
9都道府県の
 小学校69校
 中学校51校

回答いただいたアンケート
 小学校40校、559人
 中学校20校、341

分析結果





学校において公的に教員に配布されているコンピュータの割合(台数÷教員数)に着目して分析した結果は以下の通りです。この割合が80%未満(n=426)と80%以上(n=455)では、大きな違いが見られました。
教員に配布されているコンピュータの割合
例えば、図に示す私物PCの利用率は、それぞれ64.2%と7.9%であり、独立したサンプルに対するt検定の結果1%水準で有意差が見られました。このことは、学校現場では校務処理のためにPCは必需品であり、公的に配布されない場合は私物を利用せざるを得ない状態であると考えられます。

また、校務に負担を感じるかという質問に対しては、公的に教員に配布されているコンピュータの割合が80%以上の群の方に、負担感が低い方に有意傾向(10%水準)が、更に、0-20%、20-80%、80-100%に細分化して分散分析を行ったところ、20%未満と80%以上の群に有意差(5%水準)が見られました。

 

アウトプット

分析結果に関する報告は以下の通り随時行っています。詳細につきましては論文、学会・イベントのページもご参照ください。
-日本教育工学会第22回全国大会(2006年11月3-5日)
-日本教育工学会研究会(2006年9月2日)
-情報処理学会 教育とコンピュータ研究会(2006年7月8日)
-New Education Expo 2006 in 東京(2006年6月2日)